当店が「商工にっぽん」5月号・「商業界」6月号で取り上げられました。
(株)京都光林堂・京印章シーオージェイピーの「印鑑」 〜「私のつくった印鑑で幸せになってもらいたい」と本気のプレゼントを「2つ」付けたら喜んでもらってくれるわ 口コミのツールになるはで、売上げアップに〜 儲かる仕組みをつくってネットショップで成功している印鑑の販売会社がある。(株)京都光林堂という印鑑・ゴム印の製造卸会社だ。2005年5月に「京印章シーオージェイピー」というサイトを立ち上げ、ネットショップへ参入。 同社の荒井正行社長は4代目社長。大学卒業と同時に父親の経営する会社を継いだ。 〜中略〜 「商品の絞り込み」とは天職を探すことである。 「いくら考えても印鑑なんです。私は、印鑑をつくることが好きなんです。どこよりもよい品質の印鑑をつくること、それが私の使命なんだと。印鑑は、人生が変わるかもしれない重要な約束事に使うモノでしょう。婚姻届けを出すとき、家を買うとき、ビジネスで新しい取引が始まるとき。人の生活やビジネスに大きなかかわりを持つモノ。それが印鑑なんです。私のつくった印鑑で幸せになってもらいたい。そう思うと俄然、本気で取り組む気持ちになりました」 これが商品の絞り込み。絞り込みは、小さい会社の経営が安定して、成功する最短の道なのだ。まずは、自分の商品、本気で取り組める商品を「意識して決める」ことが大事。それを人は「天職」いうのかもしれない。 〜中略〜 数えてまだ10ヶ月ほどの短期間ではあるが、新規顧客、紹介客がひっきりなしにやってくるサイトに育っている。それは、荒井社長の思いと販売への取り組みが見事に生かされているからだ。 取り組みは3つのステップで展開されている。 まず、地域ブランドで独自性を打ち出した。今後の発売予定ではあるが、同社のサイトで「サムライ・なでしこ印鑑セット」を購入すると、西陣織でつくられたオリジナルのパッケージで届けられる。印鑑がセット売れると、地元西陣の産業にもわずかながら貢献できる。些細なことではあるが、地域の活性化につながる。そういった想いが手にしたパッケージから伝わってくる。地域特産の西陣ブランドをうまく活用して販売のやり方である。 次に「袋」だ。 お客様は、印鑑を携帯するとき、印鑑ケースで持ち歩く。そのケースを傷つけてはゲンが悪い。「いつもよい運気で印鑑を使ってほしい」という想いから袋をつくった。この袋が「感謝袋」(左写真)。西陣織で一つ一つを手縫いでつくったもので、銀糸で「感謝」と大きく刺繍されている。これは印鑑を購入するとプレゼントとしてもらえる。 プレゼントといっても、無料だからといっていい加減なものではなく、お客を思いやる気持ちと本気でビジネスに取り組んでいる姿勢が伝わるようなものにするのが大事だ。 コス重視の姿勢ではなく、サービス重視の姿勢だ。これがお客とのよい関係へと導いていく。 3つ目のステップは、顧客が増える仕組みづくりだ。繁栄店は、新しいお客がどんどん集まっている。そうした仕組みが整っている。ビジネスを安定させるためには、お客が増える仕組みを整えておかなければならない。〜中略〜 新しいお客を見つけるためには多くの費用と労力が発生する。 お客が増えるプロセスとは、「見込み客」→「成約」→「顧客化」→「リピーター客」→「信者客」とお客が進化するプロセスをいう。〜中略〜 そして、リピーター客と信者客を増やすことができれば、あなたのビジネスは成功のカギを手に入れたことになる。 〜中略〜 京印章シーオージェイピーの場合、お客が増えるプロセスがうまく機能しはじめている。きっかけは、荒井社長が「自分の商品でお客様に喜んでもらえるプレゼントはないだろうか?」とお客に聞いてみたことである。すると、以外にも「遊印」がいいという。遊印とは、手紙などを書いたとき、最後に名前の横に、遊び心で押す印のこと。早速、試してみた。 「ありがとう」と「感謝」の遊印をつくってみた(左写真)。 印鑑を買ったお客からすぐに反響が表れた。感謝のメールや手紙が舞い込んできた。 荒井社長は、「そんなに喜んでくれるなら、お友達にもプレゼントできるように、余分に2つ付けてあげるようにしました」という。実はこの2つのプレゼントがポイントだった。何がポイントかというと、「口コミツールになっている」ということと、「しかも喜んでもらっている」ということだ。 「あなたのお友達を紹介してください」といった売り込みではなく、お客への素直な感謝の気持から生まれた「顧客サービス」にお客が反応する。 どの会社にも顧客サービスはある。ただし、下心の見えるサービスにお客は反応しない。 「感謝」と「ありがとう」の遊印は、お客からお客へと広がっている。このプロセスが機能しだしてから京印章シーオージェイピーの顧客は増えている。お客が増えるプロセスを機能させる。そこに儲けの秘訣がある。 ◆「商業界」6月号・連載 佐藤元相の「一点特化な商人たち」第4回目 ◆メールマガジン「さとうがゆく」より抜粋
あの店には感動した! さらに、一度買ってくれたお客様より愛用してくれるファンのイメージをつかむ。また、自分だけが使っているファンより口コミで周りにも広めてくれる信者のイメージがつかめるようになれば、強力な自社の強みを発掘できるに違いありません。 たとえば、京都に地域貢献を経営目的に掲げる印鑑屋さんがあります。印鑑を購入するシーンを想像しました。印鑑を押すとき、それは「人生の節目」であると気づいてからは、“感謝”の文字を縫い込んだ西陣織の袋に商品を入れ、短い手紙とともに、3本の「ありがとう印」をオマケとして付けるようにしました。 受け取ったお客様は、袋の美しさと温かい文面に感動します。そして「ありがとう印」の1つを親しい人に渡して口コミするので、店の評判はじわじわと広がっていきました。 この会社は、地域産業を生かした商品づくりによって、記憶に残る特徴をつけることができたばかりか、顧客満足度の向上や見込み客の拡大まで成し遂げたのです。